休憩をはさんで、番組後半が始まりました。ビリー・ハワーデルとジェイムス・イハも加わり、メイナード以外のメンバーが勢ぞろいです。さきほどの女性MCに加えて、男性MCも登場。一気に人数が増えて、みんなで弧を描くように並んでいます。同じスタジオ内の別の場所に移動したようですね。
前半では一人だけマイクを持っていなかったジョーディですが、後半でもやっぱりマイクがありません。というか、今度はジョシュまでマイクなしに…。この番組には、“マイクは必要な数よりちょっと少なめに”というポリシーでもあるのでしょうか!? それとも、また二人に「たまにね」「そうさ」の掛け合いを始められてしまうことをスタッフが危惧したのでしょうか。
観客の中から選ばれたファンの男の子がメンバーに質問を始めますが、その前に、ジョシュの手元にちょっと注目してください。
お気づきでしょうか。なぜかジョシュ、人差し指で拍手しています(笑)。拍手というのは手だけじゃなく指でもできるという驚きの新事実。やはり並外れた才能を持つドラマーとなると、手の使い方の概念が凡人とは違うのでしょうか。音を立てずに拍手を送りたいときに使えそうなテクニックです。
それはさておき、ファンの質問に戻りましょう。緊張気味な彼がたずねたのは、「新しいメンバーが加わって、バンドが持つパワーはどう変わった?」。横からジェイムスが「おっと、難しい質問だね」と突っこんでいますが、まあ、”新しいメンバー”のジェイムスとジョーディには答えようがないので、他の二人がどう答えるかが気になるところですね。
まずジョシュが「いい感じだよ。その、つまり…」と質問に答えようとしますが、ここ、メンバー全員の動きをよく見てみてください。まず直前にビリーが、ジョシュの顔にわざとマイクを押し当てています(笑)。
それに気づいて、笑うジョーディとジェイムス。遠いように見えて向かい側に立っているので、一瞬目が合ったようにも見えます。
で、次の瞬間、ジェイムスが画面の右から手をのばし…
自分のマイクを、ジョシュの口元に持っていきました(笑)。しかも、さっきまで全然ユーモアの通じなかった女性MCに加え、男性MCまでもが矢のような反応速度でこの流れに便乗します。なんというノリの良さ。
突然四本のマイクに囲まれて「怖いよ、怖いよ!」と怯えた表情で後ろにのけぞるジョシュ。まるでコントのように美しい流れです。ああ、ジョーディがマイクを持っていなかったことが悔やまれますね。…と思ったら!
一瞬カメラに映った手の動きから想像するに、とっさに隣の男性MCからマイクを借りたっぽいジョーディが…
何のためらいもなく、マイクでジョシュの顔面を攻撃しました。最高ですね! ジョシュ、なんとか踏みとどまって「ジョーディはいいベーシストだしジェイムスもいいギタリストだから、うまくいってるさ。楽しいよ」とヤケクソ気味に答えてますが、ただでさえ発言がスルーされがちな彼。ジョーディのマイク攻撃にみんな笑ってしまっているため、おそらく誰も話を聞いてません。
一方ジョーディはというと、満足そうな表情を浮かべてから…
何を思ったか、男性MCに返す前にマイクを自分の右目に近づけて、顕微鏡のように覗いています。フリーダム! 行動がまるで好奇心いっぱいの小さな子どものようですが、果たして向こう側に何が見えたのでしょうか(笑)。
さて、マイクで遊ぶメンバーたちの姿に気をとられていましたが、そういえばまだ質問の途中でした。ジョシュから今度はビリーにバトンタッチ。「ジョーディの方が、ベースが女性的なんだ」とビリーが語るのを、ジョーディ本人は妙に真剣な顔で聞いています。
何を考えているのかと思ったら、次の瞬間…
一生懸命答えを考えたっぽいビリーに対して、身も蓋もない発言を(笑)。ふざけているのか、本気で意味が分からなかったのか…。ジョーディのベースの音が“女性的”というのは、ビリーだけでなくけっこう多くの人が感じることではないでしょうか。もちろん本人の性別どうこうという話ではなく、荒っぽくない繊細な音というニュアンスですね。
しかし、ジョーディに突っ込まれてちょっと自信がなくなってしまったのか、ビリーは「ぼくも分からないよ。本人を目の前に話すなんて変な感じだ」。そもそも新メンバーがバンドにもたらした影響を、本人がいる前で語るのは難しいと正直に告げました。そりゃそうですよね。
それを聞いて反応したのは、女性MC。持ち前の大胆さをフルに発揮し、「ジョーディにここからいなくなってほしい?」と、おそろしすぎる質問をしました。ジョーディがこの場にいなければ話しやすい?という意味なのでしょうが、冗談なのかそうでないのかがよく分かりません。というか、たぶん冗談ではありません。ビリーも面食らったのか、つい「うん」と答えていますが、こちらはもちろん冗談でしょうね。とはいえ観ている側としては、さっきのジョシュじゃないですが、もう「怖いよ、怖いよ!」です。
ところが、ジョーディじゃなくても心が折れそうなこの状況を、切り抜けた人物が一人だけいました。ジョーディです! なんと、彼らのやり取りを聞いた瞬間…
なんと、カメラの前をスタスタ横切って、どこかに姿を消そうとしました(笑)。普通なら場が凍り付きそうな流れを笑いに変えたジョーディ、天才です。よく見ると、右手にまだアルバムを持っているのがまた笑えます。休憩後も、ずっと持ってたんですね。慌ててみんなが引き止めますが、ビリーが「ジョーディは最高だよ!」と誰よりも慌てた様子で呼び戻しているのが泣けます。
みんなが引き止めた甲斐あって、無事に戻ってきたジョーディ。本気で申し訳なさそうな表情をしているビリーはもちろん、他のみんなもほっとしている様子です。
ジョーディ本人も嬉しかったのか、メンバーにお礼を言って番組を締める男性MCをじっと見つめてから…
ちょっと分かりづらいですが、手を伸ばして肩を組んでいます。ビリーをはさんで、ふたたび人差し指拍手をしているジョシュにもご注目ください。
ここに来て、たぶん女性MCの名前が「ジェン」っぽいということが発覚しましたが、ややこしいのでこのままでいきます。というか、番組が終わってしまいました。あれ!? この記事の最初で、動画の流れがパート2→パート1と説明しましたが、筆者の勘違いだったようです。順番がおかしなことになってしまいましたが、次回の記事でパート1を紹介したいと思います。
というわけで続きは次回!
★★目次★★