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Jeordie White(a.k.a.Twiggy / Twiggy Ramirez)を知るためのブログ。時空をさかのぼって不定期更新中。May the force be with you!

「rockin'on」1999年10月号

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 トレントが何か言いたげにじっとこちらを見つめる表紙に輝く、TWIGGY RAMIREZの文字! 雑誌「rockin'on」1999年10月号に、トゥイギー単独のインタビュー記事が掲載されていました。カラー4ページ(見開き2ぺージ)とページ数こそ少ないものの、米粒一歩手前レベルの小さな文字がぎゅうぎゅうに詰まっていることもあり、読みごたえは十分です。

 当日は素顔で現れたというトゥイギー(※取材時の写真はなし)。「ビューティフル・モンスターズ・ツアーを明後日にひかえた日の午後」とあるので、おそらく1999年8月5日に日本国内で取材がおこなわれたようです。トゥイギーというより一人のアーティスト、ジョーディ・ホワイトとして、リラックスして取材にのぞんだのであろう様子が記事からもうかがえます。

 内容としては、彼にとって表現やパフォーマンスがどんな意味をもつのか、そしてアーティストとしての原点はどういうところにあるのかといった話題が中心。ざっくりいうと、インタビュアーの「あなたはいいパフォーマンスをするのに目立ちたがらないし、それに不満を感じている様子もない。なぜ?」という疑問に答えています。子供時代の話も多く、「ごっこ遊びをする時、人よりかなりマジだった」というのが笑えます。想像つきますね(笑)。やや難解な質問が多いのが気になりますが、本人はとくに動じるでもなく、質問の意図を確認しながら分かりやすい言葉で答えているのが印象的です。

 特筆すべきは、社会に対する視線。このインタビューの数か月前に起きたコロンバイン高校乱射事件にも触れているのですが、バッシングやライブ中止など過酷な状況にさらされた直後(あるいは真っ只中?)にもかかわらず、その苦労は一言も語ることなく、異様なほど冷静な目で現代社会を分析しています。このあたりの聡明さも、マンソンと気が合うところなのでしょうね。

 雑誌自体は、古本屋などで定価前後で出回っているため、比較的手に入れやすいと思います。 

 記事に使われている写真が非常に美しいのですが、背景がほぼ黒、しかも光沢がある紙で読むたびに指紋がつくので、くれぐれもポテトチップスを食べながら読まないように気を付けてください(笑)。

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「rockin'on」1999年10月号(1999年10月1日発行)

発行:ロッキン・オン

インタビュー:宮嵜広司 通訳:高見展

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