★SPACEGHOST★

Jeordie White(a.k.a.Twiggy / Twiggy Ramirez)を知るためのブログ。時空をさかのぼって不定期更新中。May the force be with you!

News【随時更新中】

2022年11月5日

Mail Onlineにレイニーの逝去についての記事が掲載されました。彼女のお母さんがFacebookに投稿したメッセージをもとに、レイニーが長く精神疾患に苦しんでいたこと、死因が処方薬の過剰摂取による偶発的な事故であることを報じています。

2022年11月4日

ジョーディがインスタグラムを更新しました。元奥さんであるレイニー・シャンタルの逝去に、長文でメッセージを綴っています。

2022年9月22日

SSHH「Dominos」の記事を公開しました。

2022年7月21日

「Hour Of Goon」放送内容メモ(第1回~第10回)の記事を公開しました。

2022年7月13日

2016年にジョーディが出演したドキュメンタリー映画『The History of Metal and Horror』(日本未公開)のブルーレイ&DVD予約受付が開始されています(アメリカ国内のみ)。予約はこちらから。

2022年7月12日

Newsのページを作成しました。

2022年7月11日

「Seconds Magazine」第40号の記事を公開しました。

2022年7月9日

ディスコグラフィー(映像作品リスト/MV編)に、SSHH『Dominos』の情報を追加しました。

2022年7月9日

米の人気掲示板Redditにて、「マリリン・マンソンの中でいちばん好きな作曲者は?」というファン投票がおこなわれていました。トゥイギーが494票中230票を獲得し、圧倒的大差で見事一位に選ばれています。

2022年6月20日

「Revolver」2004年6月号の記事を公開しました。

2022年6月12日

「guitar日本語版」1997年7月号の記事を公開しました。

2022年5月19日

「Kerrang!」 2004年3月20日号の記事を公開しました。

2022年4月30日

「Kerrang!」1997年12月13日号の記事を公開しました。

2022年4月29日

ジョーディがインスタグラムを更新しました。子犬の画像を投稿しています。

2022年4月24日

ジョーディがインスタグラムを更新しました。どうやら新しい子犬を迎えたようです。

2022年4月18日

「Seconds Magazine」第48号の記事を一部更新しました。

2022年4月17日

ジョーディがインスタグラムを更新しました。ビージーズのアルバム『Spirits Having Flown(邦題:失われた愛の世界)』のジャケット画像を投稿しています。

2022年4月10日

「Kerrang!」2002年12月7日号の記事を公開しました。

2022年4月18日

「Blender Magazine」2002年4月・5月合併号の記事を公開しました。

2022年4月3日

「The Tonight Show With Jay Leno」の記事を公開しました。

2022年3月27日

「Radio Alternativemusic」(後半)の記事を公開しました。

2022年3月26日

ジョーディがインスタグラムを更新しました。真っ黒な画像とともに、依存症やうつ病に苦しむ人たちへのメッセージを寄せています。

2022年3月12日

「Radio Alternativemusic」(前半)の記事を公開しました。

2022年2月27日

「Guitar World」1996年12月号 (後半)の記事を公開しました。

2022年2月15日

「Guitar World」1996年12月号 (前半)の記事を公開しました。

2022年2月13日

ジョーディがインスタグラムを更新しました。愛犬パブロが亡くなってしまったようです。

2022年2月7日

「ラテン版 ヘッドバンガーズ・ボール」その3の記事を公開しました。

2022年1月31日

「Kerrang!」2004年2月14日号の記事を公開しました。

2022年1月27日

「ラテン版 ヘッドバンガーズ・ボール」その2の記事を公開しました。

2022年1月16日

「ラテン版 ヘッドバンガーズ・ボール」その1の記事を公開しました。

2022年1月2日

「Seconds Magazine」第48号の記事を公開しました。

2021年12月25日

「The Journal Gazette」の記事を公開しました。

2021年12月19日

マリリン・マンソン『The Nobodies』の記事を公開しました。

2021年12月12日

Noisey.comインタビューの記事を公開しました。

2021年12月6日

Buddyheadインタビューの記事を公開しました。

2021年11月30日

「Guitar World」1998年11月号 (後半)の記事を公開しました。

2021年11月27日

「Guitar World」1998年11月号 (前半)の記事を公開しました。

2021年11月20日

MuchMusicインタビュー その3の記事を公開しました。

2021年11月14日

MuchMusicインタビュー その2の記事を公開しました。

2021年11月6日

MuchMusicインタビュー その1の記事を公開しました。

2021年11月4日

ジョーディがインスタグラムを更新しました。依存から立ち直って11年が経過したことを示す画像に、「Let Go or Be Dragged.」という一言が添えられています。

2021年10月31日

「RIP」1995年10月号の記事を公開しました。

2021年10月24日

「Backstage Pass 3 Uncensored!」の記事を公開しました。

2021年10月21日

「BIKINI MAGAZINE」1998年12月号の記事を公開しました。

2021年10月16日

「ハワード・スターン・ショー」その6の記事を公開しました。

2021年10月9日

ピーター・マーフィーと共演!(演奏編)の記事を公開しました。

2021年10月7日

ジョーディがインスタグラムを更新しました。幼少期の自分の写真を投稿しています。

2021年10月2日

「ハワード・スターン・ショー」その5の記事を公開しました。

2021年9月29日

ジョーディがインスタグラムを更新しました。愛犬パブロの写真を投稿しています。

2021年9月25日

ディスコグラフィー(映像作品リスト/MV編)を作成しました。

2021年9月18日

「ハワード・スターン・ショー」その4の記事を公開しました。

2021年9月17日

映画『ロスト・ハイウェイ』の記事を公開しました。

2021年9月15日

ディスコグラフィー(映像作品リスト)を作成しました。

2021年9月10日

ディスコグラフィー(音楽作品リスト)を作成しました。

2021年9月6日

「ハワード・スターン・ショー」その3の記事を公開しました。

2021年8月30日

ピーター・マーフィーと共演!(前置き編)の記事を公開しました。

2021年8月23日

「ハワード・スターン・ショー」その2の記事を公開しました。

2021年8月13日

「ハワード・スターン・ショー」その1の記事を公開しました。

2021年8月8日

Brightest Young Thingsの記事を公開しました。

2021年8月7日

インタビュー@Jeremiah's Nightclubの記事を公開しました。

2021年7月30日

ア・パーフェクト・サークル『aMOTION』トゥイギー、APCに加入の記事を公開しました。

2021年7月28日

バッグの中身、教えて!(後半)の記事を公開しました。

2021年7月24日

S.O.D.『Kill Yourself - The Movie』の記事を公開しました。

2021年7月22日

ファンとのQ&A その4の記事を公開しました。

2021年7月18日

ファンとのQ&A その3の記事を公開しました。

2021年7月17日

メタリカ『Some Kind of Monster』の記事を公開しました。

2021年7月13日

「COLECCION IMAGENES DE ROCK: 90 - Marilyn Manson」の記事を公開しました。

2021年7月11日

モンスター・マグネット『Space Lord』の記事を公開しました。

2021年7月14日

ファンとのQ&A その2の記事を公開しました。また、このブログについてのページを作成しました。

2021年7月7日

バッグの中身、教えて!(前半)の記事を公開しました。

2021年7月6日

「rockin'on」1999年10月号の記事を公開しました。

2021年7月5日

ブログ開設。ファンとのQ&A その1の記事を公開しました。また、目次のページを作成しました。

★★目次★★

サイズ、違いますけど?【インタビュー】Noisey.com(2017年1月11日)

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 ベルギーのブリュッセルを拠点に活動する四人組バンド、Emptiness。彼らにとって5枚目となるアルバム『Not For Music』(2017年1月20日発売)のプロデュースを、ジョーディが手がけていました。リリース直前、カルチャー誌VICE系列のウェブサイト「Noisey.com」に彼のインタビューが掲載されていたのでご紹介します。ブラックメタルへの愛やスター・ウォーズの魅力など存分に語っています。

 このままポスターが作れそうな大きさのトップ画像や、アルバムのストリーム音源が楽しめる元のサイトはこちら

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マリリン・マンソンのトゥイギー・ラミレスは、いかにしてEmptinessが内なる“ゴス”を受け入れる手助けをしたのか?

変貌自在なベルギーのエクストリーム・メタル・バンド、Emptinessのニューアルバム『Not For Music』をストリーミング公開。トゥイギー・ラミレスがスラッシュメタル、スター・ウォーズ、そしてトゥイステッド・シスターの魅力を語る

執筆:J Bennett 掲載日:2017年1月11日 カバー写真:Monty Jay/mjph0to 写真提供:Season of Mist

「自分が好きな作品のタイトルが分からないなんて、偽善者だと思われちゃうね」。トゥイギー・ラミレスは携帯で、タイトルは思い出せないが最近ハマっているというアンダーグラウンド界のドゥーム/スラッジ系エクストリームメタル・バンド、ザ・ボディのアルバム情報を探している(結局、『I Shall Die Here』と判明)。ここは、ラミレスの自宅から数軒先にあるウェストハリウッドのレストラン。最近どんな音楽を聴いているかたずねたところ、このような答えが返ってきた。脱退と復帰を経て、長年マリリン・マンソンのベーシストとして活躍しているトゥイギー・ラミレス(本名ジョーディ・ホワイト)。ア・パーフェクト・サークルやナイン・インチ・ネイルズでの功績でも知られている。一方、こちらはあまり知られていない事実だが、彼は数年前から本格的にブラックメタルに傾倒している。それが高じて今回、ベルギーのブラックメタル界の異端児であるEmptinessの新作アルバム『Not For Music』のプロデュースを手がけることになった。

 マカロニ&チーズ、シーザーサラダ、アイスレモンティーに舌鼓を打ちながら、アルバム制作や、彼が愛するスター・ウォーズ、トゥイステッド・シスター、そしてブラックメタル全般について話を聞いた。「こういうジャンルの音楽に自分の名前がクレジットされるのは、それだけで価値のあることなんだ」とラミレスは言う。「自分がその世界にいるっていうだけで光栄だし、恐れ多いよ」。

 Noiseyでは今回、アルバム全曲をストリーミングでお届け。再生ボタンを押してから、ぜひ以下のインタビューも楽しんでもらいたい。

――Noisey(以下略):ブラックメタルに目覚めたきっかけは?

トゥイギー・ラミレス(以下T):えーと、そこに至るまでにはストーリーがあってね。まず、ぼくの音楽的なルーツはスラッシュメタルで、15歳から23歳まではスラッシュメタルのバンドで活動してたんだ。マリリン・マンソンに入る前までね。80年代はギターをやってたんだけど、ぼくにはリードギターがうまく弾けなかった。左手がだめだったんだよね。だけどスラッシュメタルに出会ったとき、「できる」って思ったよ。そういう音楽なら、ぼくの右手は対応できたんだ。夢中になったバンドは、メタリカやスレイヤー、エクソダス、オーヴァーキル、アンスラックス。ミュージシャンとして大きな影響を受けたよ。誰もがやってるエディ・ヴァン・ヘイレンのようなギターが弾けなかった自分にも、弾くことができたからね。

 そこからさかのぼって、ヴェノムやセルティック・フロストを知ったんだ。ブラックメタルの元祖だね。だけど、スラッシュメタルがとくにノルウェーで、デスメタルそしてブラックメタルへと広がっていったときは、ぼくには理解できなかった。なにもかもが過激になっていくようにしか思えなかったんだ。その後は、アンビエント・ミュージックが好きになったよ。ブライアン・イーノやスターズ・オブ・ザ・リッド、いろんなサウンドトラックとかね。新しい世代のメタルは泣き言ばかり言うようになっちゃってたから、歌のない音楽がよかったのさ。ガキが自分の問題や女の子について愚痴をこぼしてるのなんて、聞きたくないよ。

――あるいは、プールが汚れてるとか。

T:そうだね。音楽の好みに関しては年を重ねるにつれて、ちょっとずつ実存主義的になってる。といってもぼくは、ピンク・フロイドの大ファンなんだ。最高に好きなバンドだよ。『Dark Side Of The Moon』はいちばん気に入ってるアルバムだ。たくさんの人に愛されてるし、確実に史上もっとも人気のあるレコードのひとつだよね。ただ、ぼくが幼い頃に初めて聴いたレコードのひとつでもあるんだ。子どもが聴くには、かなりめちゃくちゃな作品だと思うよ。その時の記憶が残っていて、今でも怖いんだ。

――マリリン・マンソンのメンバーで、あなた以外にブラックメタルを聴く人はいるんですか?

T:ぼくだけが、ちょっと変わり者なのさ。ブラックメタルでみんなを拷問してるよ(笑)。

――Emptinessとはどのように知り合ったのでしょうか。

T:彼らのひとつ前のアルバム『Nothing But The Whole』を偶然見つけたんだ。ジャケットのデザインがかなり恐ろしくて、素晴らしいんだよ。どうやって見つけたかは覚えてないけど、聴いてみたらすごく気に入ったんだ。ピンク・フロイドを聴いたときに近いものを感じたね。音の質感やアンビエントな響きが最高でさ。それで、他のアンビエント系ブラックメタル・バンドも聴くようになって、結局、最初に生まれたノルウェーのブラックメタル・シーンを研究し始めたんだ。当時のぼくにはまったく理解できなかったのにね。彼らに対して、メーキャップとかショッキングなイメージしか持ってなかったんだよ。「ロード・オブ・カオス」(旧邦題「ブラック・メタルの血塗られた歴史」)に書かれている話はとても興味深かったけど、音楽には全然惹かれなかった。だけどEmptinessのおかげで、メイヘムやダークスローン、特にバーズムを再発見することができたんだ。ヴァルグは最高さ。面白い人物だし、彼のレコードにも心を揺さぶられたよ。雰囲気とか演出されていないサウンドが、まさに激痛を思わせるんだ。

 そんなふうにして、ブラックメタルにのめりこんでいったよ。ちょうどその頃、たしか二年前だったかな。マリリン・マンソンのツアーが決まって、たまたまノルウェーでライブをすることになったんだ。ブラックメタル発祥の地であるオスロの古いレコードショップ「ヘルヴェテ」に行って、地下に降りて壁にスプレーされたペイントも見てきたよ。で、ノルウェーに行く前に、EmptinessのウェブサイトでTシャツを注文したんだ。あのアルバムカバーを身に着けたくてさ。そしたら、Mサイズを注文したはずなのに、XLが送られてきちゃったんだ。だからそのことをメールで連絡して、「きみたちと同じフェスティバルに出ることになったんだ」と伝えたよ。そしたら「誰だい?」って返事が返ってきたから、マリリン・マンソンで演奏してるって伝えたら、こんなふうに言われたんだ。「なんてこった! どうしておれたちのTシャツが欲しいんだ?」って。それで、ぼくが彼らの大ファンであること、それから彼らのアルバムのおかげでブラックメタルの素晴らしさを知ったってことを説明したんだ。その後フェスティバルで会ったら、新作アルバムのプロデュースに興味があるかって聞かれてね。イエスと答えたよ。

――そんな流れだったんですか。

T:うん、そうなんだ。で、みんな最初はどう進めたらいいか分からなかったんだけど、彼らがテープを送ってくれて、ぼくはそれにコメントしたりしてたよ。ぼくとしては、スタジオでドラムやギターの音をいじるよりも、彼らのファン兼アドバイザーとしての役割が大きかったんだ。

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――コメントはどういう内容だったのでしょうか。全体の雰囲気? それとも曲の構成について?

T:そういうのをちょっとずつだね。「これは好きだけど、これはどうかな?」とか、「この部分をもっと聴きたい。もっと長くしてみて」とか。レコーディングが終わった後、ミキサーを誰にしたらいいか相談されたから、ショーン・ビーヴァンに頼んだよ。彼は『Antichrist Superstar』のミックスを担当してくれた人物で、ぼくの友人でもあるんだ。Emptinessのみんなはすごく喜んでくれてね。ぼくが橋渡しをしなければ、たぶん実現しなかっただろうから。で、彼らはロサンゼルスに飛び、Airbnbで探した宿に滞在したというわけさ。ぼくの家で少しポストプロダクションをやって、一緒に作曲してるパートナーのザック・ウェブと一緒にいくつか手を加えたよ。キーボードの音や、ヴァンゲリスの『ブレードランナー』っぽい要素を足したんだ。その後、彼らがその素材をショーンとミックスしたよ。

――ただ、プロデュースのほとんどは離れた場所でおこなったわけですね。

T:そうだね。世の中にはリック・ルービンみたいなプロデューサーもいて、そういうタイプの人たちは、編集に関わってくれたり、精神面での助言を与えたりしてくれるんだ。だけど今回、ぼくがアルバムのエンジニアを務めることは地理的に無理だったから、ひとりのファンのような形で関わったよ。最前線で一緒にレコーディングしたわけじゃないけど、どういう音を聴きたいかアドバイスしたんだ。彼らの気持ちを代弁することはできないけど、ぼくがバンドに興味を持ったことを、なんだか恐れ多いと感じてくれたんだと思う。興奮して、驚いてくれたから。で、彼らがぼくと話をしたいと思ってくれたことは、ぼくにとっても恐れ多くて、光栄なことだったんだ。なぜならEmptinessがきっかけで、ぼくは一気にブラックメタルにのめりこんだわけだからね。でも、もしまた彼らと何かやれるとしたら、同じ部屋でもっと一緒に過ごしたいな。今回は地理とか経済的な理由で、ほぼ遠距離でしか仕事ができなかったから。

――プロデュースを頼まれたときは、驚きましたか?

T:もちろん。すごく驚いたし、興奮したよ。ぼくの自宅には小さなスタジオがあるから自分の作品をプロデュースしたことはあるし、オアシスのリミックスをいくつか手がけたりもしたけど、他のバンドをプロデュースした経験はあまりないんだ。

――オアシスがお好きなんですよね。

T:うん。オアシスの件が実現したのは、彼らのプロデューサーであるデイヴ・サーディがぼくの友人だったからだよ。彼に「この曲とこの曲をリミックスしたい。オアシスから頼まれるかどうかなんて知るもんか、とにかくやりたいんだ。それでメキシコでレコードをプレスして、みんなに配ってやる」って伝えたんだ。そしたら彼らが面白がってくれて、最終的にシングルのB面に使ってくれたんだよね。ぼくにとってはすごいことだったよ。

――Emptinessのアルバムではあなたは演奏してないんでしょうか?

T:キーボードやギターはちょこちょこやったよ。曲作りには全然関わってないけどね。音の響き的な部分に関わったってことだね。

――バンドは以前にもロサンゼルスに来たことが?

T:今回が初めてだったんじゃないかな。車でドライブして、ハリウッドサインとか、この街に初めて来た人が見るような名所をぜんぶ見て回ったよ。彼らはぼくをベニスビーチに連れて行こうとしてたけど。ぼくは「きみたちは行くべきだけど、ここに住んでる人は行かないよ」って言ったよ。(笑いながら)少なくとも、ぼくは行かないよ。

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――Emptinessは1998年から活動していますが、アンダーグラウンドなバンドです。あなたが関わることで、自分たちの音楽が購入しやすくなると期待したのでは?

T:ぼくがプロジェクトに参加することで、これまでとは違う人が聴いてくれると考えたんじゃないかな。メインストリームに進出する気はなかったと思うけど、山のようにある他のブラックメタル・バンドとは一線を画すことができたはずだ。ただ、厳密には、ぼくは彼らをブラックメタルのバンドとは考えてないけどね。かなりアンビエントだし、ちょっとゴシック色もあるから。今回Emptinessと一緒に仕事をしたかった理由のひとつが、ぼくの方が彼らから学べるってことだったんだ。彼らはぼくから何かを教わろうとしたのかもしれないけど、実は、生徒はぼくだったというわけさ。どんなふうに曲を作ってるのか、詳しいプロセスを知りたかったんだ。彼らの秘密を知りたかったんだよ。

――で、その秘密とは何だったのでしょうか。

T:(笑いながら)それが、よく分からないんだ。音のタイミングや間隔的なものだと思うんだけど。ずっとひとつにまとまってるわけじゃなくて、押したり引いたりするんだよ。音の配置や、パンの振り方がかっこいいんだ。ぼくはタンジェリン・ドリームの大ファンで、70年代初期の作品が好きなんだけど、Emptinessの音には彼らの楽曲を思わせるものがあるよ。

――完成後の感想は?

T:すごくいいね。このアルバムにぼくが関わったなんて、不思議な感じだよ。普段は自分が関わったレコードはあまり聴かないんだ。たとえば、ぼくはスター・ウォーズの大ファンだからスター・ウォーズ映画に出演したいと願ってるけど、もし画面に自分がストームトルーパー役で出てたりしたら、作品が神秘的じゃなくなってしまうよね。ぼく自身が熱狂的なファンである何かに自分の名前がクレジットされてるなんて、変な気分だよ。つい最近足を踏み入れたばかりのブラックメタル部門となると、なおさらそう感じるね。

――スター・ウォーズといえば、あなたは映画の熱狂的なファンですよね。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』はいかがでしたか?

T:とても気に入ったよ。あの音楽を聴いたときに感じる気分が、やっぱり好きなんだ。キャラクターも素晴らしかった。レイを見て、子どもの頃にルーク・スカイウォーカーを見たときと似た気持ちになったよ。カイロ・レンはすごくユニークで、複雑なキャラクターだと思った。たくさんの登場人物に自分を重ねたけど、なかでもフィンは良かったな。あと、TIEファイターやミレニアム・ファルコン、ハン・ソロも出てきたしね! (笑いながら)スター・ウォーズはぼくにとって、不変の存在だよ。子ども時代にすごく影響を受けたし、最高に想像力をかきたてられる映画なんだ。公開時に劇場で観て以来、ずっとあの高揚感を追い続けているよ。今週『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』を観るのが楽しみで仕方ないよ。

――元マリリン・マンソンのベーシスト、フレッド・サブランとポッドキャスト『Hour Of Goon』を配信していますね。どのようにして始まったのでしょうか。

T:きっかけは、『The Force Cult』っていうスター・ウォーズのポッドキャストに出演しないかと誘われたことだったんだ。ゲスト出演をしてから、レギュラーになったよ。その後、妻や友達にすすめられて、ぼくも自分のポッドキャストをやってみようと思ったんだけど、一年ぐらい煮詰まっちゃってたんだ。で、ある日、やる決心をして、友人のフレッド・サブランに電話して一回録音してみたら、楽しくて。子どもの頃にカセットテープを作ったときみたいな感覚だったよ。ぼくがロニー・ジェイムズ・ディオ役、友達がジャーナリスト役で、彼の質問にぼくが答えてたんだ。あるいは、もっと後になってミックステープを作ってる時みたいな感覚だね。そういうわけで、曲やアルバムを作るようにポッドキャストをやってみようと思ったんだ。ポッドキャストの紹介用にちょっとした雑音を作ったり、ある話をしてる時は、その場にいるように聴こえるようにいろんな効果音を入れたりしてね。ドクター・ディメントとかチーチ&チョンの古いレコードに近いね。大満足だよ。あまり個人的な話はしないけど、まるでセラピーに通うみたいに、二人で毎週いろんな話をしてるんだ。

――最後になりましたが、あなたはトゥイステッド・シスターの大ファンですね。どこかで読んだのですが、90年代にディー・スナイダーとトゥイステッド・シスターの曲を演奏したとか。

T:トゥイステッド・シスターの最初の二枚のレコード、『Under The Blade』と『You Can't Stop Rock 'n' Roll』はすごいよ。実はディーは数年前、ぼくと妻との結婚式を執り行ってくれたんだ。それはさておき1994年か1995年に、マリリン・マンソンはナイン・インチ・ネイルズの『The Downward Spiral』ツアーでオープニングアクトを務めたんだけど、当時のナイン・インチ・ネイルズのギタリストがロビン・フィンクだったんだ。ロビンとぼくは同い年で、二人とも大規模なツアーはその時が初めてだった。大きな会場で演奏していると、「これって、『The Price』のミュージックビデオみたいだ!」って感じる瞬間があったんだ。分かるよね? 「すごいよ。ぼくたち、サウンドチェック中だ!」ってね(笑)。

 そんなわけで、二人でトゥイステッド・シスターの曲を覚えて、冗談で「ディー・スナイダーに連絡をとって、一緒にクラブでライブをしたいって伝えよう!」って言ってたんだ。ほら、彼がなんて答えるのか知りたかったんだよ。最初はぼくたちが彼をだまそうとしてると思ったみたいだったけど、最終的にはイエスと言ってくれたんだ。それで、トゥイステッド・シスターの曲を6~7曲覚えて、ニューヨークのクラブでぶっつけ本番のライブをやったよ。トゥイステッド・シスターのファンクラブ名みたいに、「SMF」って呼んでね。ライブは暴動みたいにとんでもないことになっちゃったけど。数年後には関係は修復されてて、結婚式を執り行ってほしいってぼくからディーにお願いしたんだ。というのも、妻がトゥイステッド・シスターの大ファンなんだよ。そういうことがあるから、人生は面白いね。

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 以上です。ちなみに、ジョーディが“着たかった”Emptinessの『Nothing But The Whole』ジャケット写真はこちら。

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見れば見るほど視覚がおかしくなる写真

 偶然見つけたとはいえ、こういうアートワークに反応するところに、彼の嗅覚のすごさを感じます。インタビュー全体からも感じることですが、長くメインストリームな場所に身を置き、メインストリームな音楽や映画を愛する一方で、ジャンルでいうとまさに極北に位置するような作品を探求する振れ幅の広さ! 普通ならどちらか一方に偏りそうですが、そもそも本人の中にそういう区別があまりないのかもしれませんね。

 さて、少しだけ補足を。まず、オスロで見に行ったという「ヘルヴェテ」の壁のペイントは、これのことだと思います。

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なかなか分かりやすいペイントです

 ヘルヴェテは、メイヘムの中心人物であるユーロニモスが立ち上げた店ですが、ユーロニモスはジョーディの話にも出てきたバーズムのヴァルグに25歳の若さで殺害されています。

 オアシスのリミックスは、2008年と2009年に発売されたシングル『I'm Outta Time』と『Falling Down』のことですね。どういう経緯で彼が参加したのかと思っていたら、完全にただのファンの暴走でした(笑)。無事に仕事として発注してもらえて、本当に良かったですね。「メキシコでプレスしてみんなに配ってやる」が笑えます。それにしてもジョーディ、友達多すぎ!

 大の仲良しだったロビン・フィンクとのエピソードは、どちらも好きな筆者にはたまりません。というか、二人は同い年だったんですね。そりゃあ、仲良くもなりますね! 二人が「あの世界だ!」と感激にひたった『The Price』のミュージックビデオがこちら。ほぼコント状態のドラムスティックに心を持っていかれますが、ラストに見える「SMF」の文字にも注目を。

www.youtube.com

 この「SMF」は「Sick Mother Fucker」の略で、トゥイステッド・シスターのアルバム『Stay Hungry』にも同名タイトルの曲が収録されています。ファンクラブの名称(正確には「The Sick Mother Fucking Fans of Twisted Sister」)についてのやりとりが、ディー・スナイダーがフランク・ザッパ、ジョン・デンバーとともに、子どもに対する音楽の検閲をめぐって1985年に上院の公聴会で証言した、全音楽ファンに見てもらいたい映像に残されているので、いつか別の機会に紹介したいと思います。

 そんな「SMF」、悲しいことにジョーディ&ロビン&ディー・スナイダーによるライブの映像は見つけられませんでしたが、一枚だけ写真を見つけました。よく見ると、ロビンが中指を怪我しています(笑)。何が起きたのか気になった方は、ぜひナイン・インチ・ネイルズの映像『Closure』を見てみてください。こちらで無料公開されています。

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左からロビン、ディー、ジョーディ

 ああ、どんなに画質が粗くてもいいから、誰かこの時のライブの映像を残していないもんでしょうかね…!? 

 というわけで、いろんな意味で濃い、Noiseyのインタビューでした。

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おまけ:結婚式でのジョーディと奥さん、真ん中がディー・スナイダー

★★目次★★

ヘヴィーな猫ちゃんたち【MV】SSHH「Dominos」(2016年10月)

www.youtube.com

 リンゴ・スターを父に持ち、ザ・フーやオアシスでの活動でも知られるドラマーのザック・スターキーが、現在の妻であるスシュ・リグズと取り組んでいたプロジェクト「SSHH」(スシュ)。2017年に発売された彼らのセカンド・アルバム「Issues」に、トゥイギーがマリリン・マンソンのドラマーだったギル・シャロンと共にゲスト参加していました。

「Issues」は、若い癌患者を支援することを目的として企画されたカバー・アルバム。驚くことに、どのトラックにもオリジナル曲に携わったメンバーが参加しています。セックス・ピストルズやスモール・フェイセスなどの楽曲が並ぶなか、トゥイギーは、ザ・ビッグ・ピンクの「Dominos」でベースを担当。そのレコーディング風景が、ミュージック・ビデオとしてSSHHのYouTube公式チャンネルで公開されています。

 このビデオ、トゥイギーの自然体でリラックスした姿が垣間見れて、なかなか貴重! ドレスやスーツに身を包んでいない「素顔」バージョンのトゥイギーを、わずかな時間ですが堪能することができます。ただし、ベースの音は、いつも以上にヘヴィーでダーク。それがかえって楽曲が持つポップさを引き立てて、不思議な味わいをかもしだしています。

 では、さっそく見てみましょう。ちなみにスシュと共にボーカルを務めているのが、ザ・ピッグ・ピンクのボーカルであるロビー・ファーズ。ザックはギターを弾いています。ドラマーはあまり他の楽器を演奏しないイメージがあったのですが、ザック、ギターも弾くんですね!

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 出だしから、笑ってしまうほどゴス色全開のトゥイギーのベースと、力強いギルのドラムが響くなか、スシュとロビーの美しいコーラスが始まりました。

のっけから地獄のベース音を響かせるトゥイギー

ギルも今日はノーメイクです

紅一点のスシュ・リグズ

この角度だと父ちゃんの面影があるザック

ぼくがこの曲作りました(ロビー)

 イントロから要所要所で繰り返されるベースラインが非常に印象的ですね。原曲ではどうなっているのか確認したところ、もともとのベースはかなりシンプルでさわやかな感じでした。下の動画が、オリジナル・バージョン。ぜひ、今回のカバー・バージョンと聴き比べてみてください。イントロだけでなく間奏やアウトロ部分も、大幅にアレンジが加えられていることが分かります。

www.youtube.com

 自然に考えると、この暗くて美しいベースラインを考案してアレンジを加えたのは、トゥイギーである可能性が高いですよね? だとすると、楽曲の良さを生かしながら大胆にダークなテイストを盛り込んだところに、やはり、彼の隠しきれない才能とセンスを感じずにはいられません。さすが、マリリン・マンソンとア・パーフェクト・サークル、ナイン・インチ・ネイルズを渡り歩いてきただけのことはある、安定の暗黒担当ですね!

ダークな味付けはおまかせあれ

 スシュのややハスキーで素敵な歌声も、トゥイギーとギルのリズム隊二人によるダークな世界と絶妙にマッチしています。

当然ながら息の合ったマンソン組(奥がギル)

 トゥイギーと女性ボーカルの組み合わせというと、一番に思い浮かぶのはやはり、1998年に本家のツイッギーと「Twiggy & Twiggy」というそのまんまな名義で共演した「I Only Want To Be With You」(『デッドマン・オン・キャンパス』サウンドトラック所収)。「I Only~」が、一言でいうとなかなかの珍品に仕上がっているのに対し、今回の「Dominos」は曲とボーカル、演奏がいい感じになじんでいます。トゥイギーが成長したのか、それとも、前回は選曲にそもそも無理があったのでしょうか(笑)。

 キャッチーなメロディと共に繰り返される「女の子たちがドミノ倒しになる~♪」という、なんのこっちゃ!な歌詞ですが、いろいろ調べてみても、やっぱりなんのことなのか分かりませんでした。ロビー、教えておくれ。

 さて、曲の話はこれぐらいにして、ビデオに映っているトゥイギーの姿を確認しておきましょう。例によって油断すると見逃すこと間違いなしのわずかな時間ですが、リズムをとりながら気持ちよさそうに演奏する様子を見ることができます。

ガラス越しのトゥイギー

曲に陶酔している様子のトゥイギー

 よく見ると、左手に結婚指輪が光っていますね。終始、真剣な表情でベースを弾いています。うーん、かっこいい!

タトゥーも見えます

 さて、ファン的にポイントが高いのは、後半の2分22秒のあたり。録り終えた音源をみんなとチェックしている様子のトゥイギーが、曲に合わせて、スシュと一緒に踊っています!

踊るトゥイギー(右)

ノリノリです

 両手を交互に振って、とても楽しそうです。トゥイギーのご機嫌なダンスに、スシュも笑顔です。

 スシュがギターを演奏する姿が一瞬挟まれた後、再びモノクロの場面に。あっ、よく見ると…

全員勢揃い

 右端に、トゥイギーがいますね! カメラが近づくと、ここでもやはり曲にあわせて、気持ち良さそうに体を揺らしています。

しみじみ聴き入っています

いい曲に仕上がったね(ゆらゆら)

 横でギル、奥でザックも思い思いに体を揺らしています。一人一人、曲に聴き入っている感じが、最高ですね! きっと、みんなが納得いく仕上がりになって、満足した気持ちに浸っていたに違いありません。

 エンディングに向けて、演奏のテンションもどんどん高まっていきます。

高まるギル

高まるトゥイギー

ザックもこの通り

スシュとロビーの息もぴったり

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 以上が、ミュージックビデオです。

 歌が終わった後のアウトロで、ベースとギターが「ひねくれた感じ」になっているのが、面白いですね。きっと、原曲にはなかったこのあたりの不穏な要素こそ、ザックが求めていたものだったのではないか…と思わせる、当時のインタビューを見つけました。こちらです。

www.loudersound.com

「ザック・スターキー率いるSSHH、『Dominos』のMV公開」というタイトルに続いて、見出しに「マリリン・マンソンの二人組、トゥイギーとギル・シャロンがゲスト出演」の文字があるインタビュー記事。この中で、ザックが二人を呼んだ理由を、「この曲のヘヴィーなバージョンを作りたかったんだ。あの猫たちは、ヘヴィーだからね」と語っています。

 ユーモアあふれる独特な表現に、どうしてもお父さんの血を感じてしまうのは、筆者だけでしょうか。

さすが、わが息子だぜ!

 今回の意外ともいえる共演ですが、どうも、トゥイギーとザックはもともと友人だったようですね。筆者が、英語に苦戦しながらこつこつ聞き進めているトゥイギーのポッドキャスト番組「Hour Of Goon」にも、ザックとのエピソード(もしかしたらザック本人?)が出てきそうな気配が…。もし「Dominos」のことについて触れられていたら、この記事に追記したいと思います。

 ところで、ザ・ビッグ・ピンクのドラマーがあまりにもかっこいいので調べたところ、アキコ・マツウラという日本人女性の方でした。ele-kingにインタビューが掲載されていたので、興味のある方はぜひ。

www.ele-king.net

 というわけで以上、トゥイギーのダンス姿が楽しい「Dominos」MVでした!

ヘヴィーな猫たち in 原宿

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【ポッドキャスト】「Hour Of Goon」放送内容メモ(第1回~第10回)

 ジョーディが友人のフレッド・サブランと共に、2016年1月から毎週配信していたポッドキャスト「Hour Of Goon(アワー・オブ・グーン)」。

 “おバカな時間”というタイトルどおり、とりとめのないことを約一時間(ときには二時間を超えることも…)二人でしゃべっているだけなのですが、気負いゼロ&中身もほぼゼロなのが楽しく、頭を空っぽにしてずっと聴いていたくなる番組です。ジョーディの自宅で録音しているため、ある回では飼い犬がひたすら吠え続けていたり、ある回ではジョーディが話を中断してピザを食べていたりと、とにかく自由! ミュージシャンや俳優など、彼らの友人であるゲストも多数登場します。

 ファンとしてはなんといっても、ジョーディの普段の生活や子供時代のエピソードなどプライベートな話が聞ける貴重な場だったのですが、残念ながら2017年10月を最後に、更新がストップしてしまった模様。公式インスタグラムに投稿されたジョーディ&フレッド連名のメッセージによると、「技術的な問題が発生してしまい、なんとか解決しようとしてる。またすぐに戻ってくるよ」とのこと。

 ミュージシャンの時間は平均的な人間の感覚よりもゆっくり流れてそうなので、「“すぐ”というのは、五年ぐらいに違いない。ということは、そろそろ再開するかも」と、配信再開に淡い望みをかけている筆者。

 最新エピソードがなかなか更新されないのはもどかしいですが、ありがたいことに、過去の配信は2022年現在、Spotifyで聴取可能です。これから聴く方の参考になるように、各エピソードの内容をざっくりとメモにまとめてみました。今後、10話ごとに記事を更新していく予定です。

※各エピソードのタイトルと見出し(太字部分)は番組から公式に出された情報を翻訳しました。それ以外の部分(/で区切っている情報)が筆者のメモです。

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★Hour Of Goonについて Spotifyの番組情報より)

国際的なロック界の大物であるジョーディ・ホワイト(別名トゥイギー・ラミレス)とフレッド・サブランが、あらゆること&中身のないことについて、おかしな視点で語り合います。

 

【第1回】「Hour Of Goon」エピソード1

2016年1月27日配信/63分  Spotifyジョーディ・ホワイトとフレッド・サブランの「Hour Of Goon」エピソード1べようこそ! カーキ、ブランチ、その他の話。

緑のセーターばかり着ていたフレッド/ジーンズの話/ブランチって何?/ビリー・ゼイン偏愛/スター・ウォーズ/ハッピー・ミディアム/番組名を「Hour Of Goon」にした理由/ロシアでハリソン・フォードに会ったジョーディ/楽器の話はしません/♪オリジナル曲「ビリー・ゼイン」

 

【第2回】エリック・エイヴァリー

2016年2月4日配信/83分 Spotify

ジェーンズ・アディクションの創設メンバー、エリック・エイヴァリーが「Hour Of Goon」に登場! 

素敵なズボンだね/ファッションについて/同じ服を買い込むエリックとジョーディ/スター・ウォーズを初めて観た時の話/スター・ウォーズ新旧三部作はビートルズとオアシスみたいなもの/マカロニ&チーズ/金髪のカーリーヘアを見なくなったのはなぜ?/Weezerのリヴァース・クオモが昔のジョーディの写真を見て言ったこと/ストームトルーパーは左利き?/ツアーで行ったばかりのキューバで休暇をとったエリック/移動と幸福/ポッドキャストで話すこと/ボウイ逝去について/年をとること/ボウイの『★(Blackstar)』感想/ツェッペリンやストゥージズのライブに行っていたジョーディのお母さん/童貞喪失/ギターとベース、ピアノの違い/プライム・ナウ ほか

 

【第3回】ビル・モーズリー

2016年2月11日配信/95分 Spotify

伝説の俳優兼ミュージシャン、ビル・モーズリーが「Hour Of Goon」でジョーディ&フレッドと共演

足のサイズと寿命/リチャード・キール/キャプテン・ビーフハート/バイオリンを弾いていたジョーディとフレッド/左利きの苦労/子供時代のスポーツ経験/ビルの父の荒療治/泣くことについて/インナーチャイルド・セラピー/子供時代にたくさんの引っ越しを経験したジョーディ/裏庭にワニ/ゴー・チェイン/バケットヘッド/劇場の精霊 ほか

 

【第4回】アーニー・C

2016年2月18日配信/72分 Spotify

ボディ・カウントのアーニー・Cが「Hour Of Goon」に登場!

食べるのが好きな三人/左利きのアーニー/チキンの話/ローラースケートが流行っていた/アーニーとアイズレー・ブラザーズ/ジョーディとディー・スナイダーのつながり「有名になると言って実現させたのは君だけ」/ジョーディが自分の結婚式でいちばん興奮したこと「ディー・スナイダーがいる!」 ほか

 

【第5回】答え

2016年2月25日配信/77分 Spotify

今週の「Hour Of Goon」は、ジョーディとフレッドに寄せられた質問をザック(・ウェブ)が読み上げます!

今日はみんなの質問に答えます/シャツとキャンディバーとマック&チーズ/衝動買いしたものは?/子供の頃にジョーディが買ったギターとスターウォーズ・グッズ/ジーン・ジニー/ジョーディが飼っていた猫セイディとジャック/本番前の儀式/音楽もバンドも苦手なジョーディが聴く曲/NINのステージ中に腹痛に襲われたジョーディ「バケツを!」/頻尿のザックとフレッド/タートルネックは好き?/一番好きなレコード/ボウイの遺作について/音楽を始めた経緯と影響を受けたミュージシャン/スター・ウォーズのキャラになるなら?/好きなビリー・ゼインの映画は?/アップルパイv.s.カボチャパイ/好きな街/ハットをかぶっている人は信用できない/初めてタトゥーを入れた時の話/オアシス関連のタトゥーは3つ/ジョーディの話題に喜んでいたギャラガー兄弟「トゥイギー!」/奇妙な体験/スープ好きな三人/「Hour Of Goon」の展望/一緒に行ったライブ/バリー・ギブのライブでオリヴィア・ニュートン=ジョンに会ったジョーディ/ワカモレの歌/終わりの挨拶後に話が止まらない三人/ウォーキング・デッドを語るジョーディ「ニーガンはヤバい」/ピーター・ガブリエル/ワカモーレ!

 

【第6回】ピギーD

2016年3月3日配信/93分 Spotify

ロブ・ゾンビのピギーD、ジョーディとフレッドの「Hour Of Goon」に登場!

冒頭のあいさつは苦手/寝る前のルーティーン/顔も声もイケメンのピギーD登場/またプライム・ナウの魅力を語るジョーディ/スター・ウォーズと食事/ホラー映画談義/アーノルド・パーマー/ジョシュ・フリーズの言い間違い/映画『スティーブ・ジョブズ』感想/映画『ウィッチ』にがっかりしたジョーディ/We love you レイニー/吠えまくるチューバッカ/映画のエンドロール見る?/フランス語風「コーラをください」/グー・グー・ドールズはパンクバンドだった/ブレア…誰?/映画のロケ地が近所に/ドン・ノッツに似ているがダンスは踊れないジョーディ/思い出したくないジョーダッシュ・ジーンズ/デイヴ・グロールはいい人/豪華ゲストが参加したジョーディの誕生日パーティ(2002年頃)/フレッドが働いていたアメーバ・レコードに来店したのは…/ロジャー・ウォーターズ/デイヴ・メイスンをピンク・フロイドのメンバーと勘違いしていたジョーディ/スター・ウォーズのグッズを買う基準/ベースの話を一秒もしなかったベーシスト三人

 

【第7回】ジェフ・デイヴィス

2016年3月10日配信/129分 Spotify

ジェフ・デイヴィス(Harmontown Podcast , Who's Line Is It Anyway?, Highway To Heaven)がジョーディとフレッドの「Hour Of Goon」に登場! ウィ―――! マジでおかしくなっちゃった。

ジョーディたちの声が好きなジェフ/ぼくたちはローエナジー/本日もピザを食べながら/ジョーディ、『Blood Bath』出演/ピザ談義/毛をピンク色に染めているジョーディの犬/ジェフの初恋/なぜかスター・ウォーズの海賊版を持っていたジェフの母/マッドマックス/ドガの描きかけの絵を見て泣いたジェフ/アート談義/幽霊見たことある?/今でも怖い映画/「Hour Of Goon」の大ファンなジェフ/スーツの良さ/初めてのメーキャップ/5秒だけ結婚していたフレッド/昔の俳優のような魅力を持つビリー・ゼイン/プレイボーイ・マンションでの出来事/ウェイト、ホワーット?/ロジャー・ウォーターズに会ったジョーディとフレッド/スターたちに会った話/『グリース』の曲を歌っていたら…/バウハウスとツアーを回ったときの思い出/間違ったことを言えるのがポッドキャストの良さ/初の2時間超え

 

【第8回】8

2016年3月17日配信/83分 Spotify

今週の「Hour Of Goon」では、おかしくなったジョーディとフレッドが中身のない話をします。

ホラー風オープニング/今日はゲストなし/ホラー・コンベンションに参加したジョーディ/ジョン・カーペンターとの対面/外出の頻度が減った二人/飛行機の座席について/映画館の予告編が長すぎる/スター・ウォーズのグッズ話止まらず/R.E.M.解散の理由/ガンズ・アンド・ローゼズのメーキャップ期/スレイヤーの新作感想/ゲストで来て欲しい人/シェイク・シャック/好きなパンの食べ方/料理本出せば?/フレッド・ファッキン・ブリトー/赤いセーターの男の正体は?/汗臭い/ダニー・トレホ/好きなお寿司のネタ/もうすぐ日本に行くジョーディ/これ以上犬を増やさないで/♪マーマレード「Reflections Of My Life」

 

【第9回】ビッグ・パンツ

2016年3月24日配信/71分 Spotify

ジョーディとフレッドが歪んだ認識を共有する、今週の「Hour Of Goon」! 名誉ある「無口なグーン」のザック・ウェブも加わって…。

「Hour Of Goon」ステレオオーディオ初登場/力になってくれたジェフ・デイヴィス/ドーナツ店でピーター・ジャクソンに会ったフレッドとジョーディ/幸せな人たちが嫌いなジョーディ/ブランチ/ハンバーガーを食べるのに一時間並ぶなんて/深呼吸しよう/テレビドラマが面白い/「lol」は嫌い/ジョーディとフレッドのメールの内容/水がない/ネット注文で届いた荷物を開封し始めるジョーディ/番組Tシャツのイラスト募集/裁判員を務めたことある?/お互いをいい人だねと褒め合う三人/好きなバター/マーマレードの「Reflections Of My Life」について


【第10回】ダークサイド・オブ・ザ・ジャンプスーツ

2016年3月31日配信/79分 Spotify

ジョーディとフレッド、ジェフ・ヒラードと共にジャンプスーツの要点に迫る&デヴィッド・ギルモアがわたしたちを泣かせる理由

祝・第10回!/デヴィッド・ギルモアのハリウッド・ボウル公演に感激したジョーディ/デヴィッド・ギルモア、愛してるよ/ライブに行くのが苦手なジョーディ/演技について/ワンダーコンで買ったもの/ハロー・キティのトースター/アボカド・トースト!/ジェフ・ヒラードのMV「Good Life」でのジョーディの衣装/フリー・ブーツ/ちょっと休憩/ジェフ・ヒラード到着/いったいなぜジャンプスーツを?/お母さんが聴いてるかもしれないんで/全身一着の真髄/変なタトゥーも入れているジェフ/寝る時もジャンプスーツなの?/脚の毛は剃るな/何もかもがパンチの強いジェフのエピソード/FUCK YEAH ゾーン/ライフ・コーチの資格を取ろうとしているジェフ/♪ジェフ・ヒラード「Jumpsuit Man」

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 以上、第1回から第10回の放送内容メモでした。とにかく二人がピザとスター・ウォーズ、そしてピンク・フロイドとビリー・ゼインを愛していることが伝わってきましたね(笑)。

え、俺の曲作ってくれたの?

 他のアーティストの曲で唯一流したマーマレードの「Reflections Of My Life」は名曲なので、ぜひチェックしてみてください。

 それでは、次回もお楽しみに!

Tシャツ用にファンの方が描いたイラスト。似てますね!

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幽霊、見たことある?【インタビュー】Brightest Young Things(2012年10月31日)

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 何度見ても、どういう情報を扱っているのかよく分からない「Brightest Young Things」というおしゃれなウェブサイトに、トゥイギーのインタビューが掲載されていました。記事は2012年のハロウィンの日に公開されていますが、記事の中に出てくる会場名をツアー日程と照らし合わせたところ、インタビュー自体は10月17日におこなわれたようです。いきなりいぶかしげな顔をしているトゥイギーですが、いったい何を聞かれたのでしょうか。トゥイステッド・シスターTシャツ姿の写真とともに、お楽しみください。(→元記事はこちら

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トゥイギー・ラミレスの「不思議体験」

執筆者:JEFF JETTON 2012年10月31日

 ここは、Hammerstein Ballroomにあるマリリン・マンソンの楽屋。マンソン氏に悪霊や幽霊について話を聞こうと楽屋に潜入したが、見ての通り、彼を見つけることはできなかった。しかし、ギタリストのトゥイギー・ラミレスを追い込むことに成功。彼が経験した超常現象や、ハロウィンの衣装、お気に入りのホラー映画について語ってもらった。こういった質問に答えてもらうには、彼は誰よりもふさわしい人物だろう。

――さっそくですが、教えてください。幽霊を見たことはある?

トゥイギー・ラミレス(以下TR):(目を閉じてしばらく考えながら)ぼく、話し下手で…。いい話を思いつこうとしてるんだけど。

――見たことはあるよね?

TR:幽霊のいるところに行ったことはあるけど、実際に見たことはないよ。正直言って、信じてないかも。幽霊が存在してるんじゃなくて、エネルギーに関係あるんじゃないかな。誰かが死んだら幽霊が出るって言われるけど、人間なんてそこらじゅうで死んでるから、それだと世界中に幽霊がいることになっちゃうよね。ぼくは、幽霊っていうのは家を見つけていないエネルギーのことじゃないかと思うんだ。べつに、彼らはそこで起きてることに個人的な思い入れはないんだよ。誰かがぼくを見てるというエネルギーを感じたことは、確かにあったけど。

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自分、話し下手なもんで

 それと、いわゆるお化け屋敷で「Holy Wood」のレコーディングをしていたとき、当時のドラマーだったジンジャー・フィッシュが、ピアノの音が聞こえたと言ってたよ。ぼくがよく行っていた屋根裏部屋近くのトイレでは、中にいつも誰かの気配を感じたし。

――いい気配? それとも悪い気配?

TR:悪い気配じゃなかったよ。ただ、そこにいるのを感じたってだけさ。ドラッグのせいかもしれないけど。あれはドラッグからくる妄想だったのかもしれないね。

――非科学的な妄想ってやつだね! で、どうしたの?

TR:いつも通り仕事を続けたよ。そういえば、一度だけ家に幽霊が出たことがあったな。バスタブのスイッチが勝手に入ったんだ。

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スイッチが勝手に…

――どう対処したんだい?

TR:消したよ。

――きみは、世界一論理的なゴーストハンターだね。

TR:たまたまついたんじゃないんだ。そのスイッチを動かすには力が必要だから。そしたらまた電源が入ったから、また消したんだよね。ちょっと怖かったよ。「うそだろ、幽霊なんているわけない…。もしいるなら、何かサインを出してくれ」って言ったら、照明が点滅し始めてさ。単に、照明がショートしただけだったんだけど。どれかスイッチをつけると、いつもショートして点滅してたんだよね。

――バスタブはショートしなかった?

TR:うん、バスタブはショートしなかったよ。

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ビール返してくれよ

――なるほど。では次の質問。子供の時に着た最高のハロウィン衣装は?

TR:ある年に、C-3POの仮装をしたんだ。母がぼくの体をアルミホイルで包んでくれたんだけど、まったく同じ仮装をした子が、うちのハロウィン・パーティにやってきたんだ。それを見て、すごく取り乱して泣いちゃってさ。別の部屋に行って、ダース・ベイダーのマスクとマントをつけたよ。その時の写真が残っているけど、「あ~あ」と打ちひしがれているよ。

――不思議だね、ぼくも同じ経験をしたことがあるよ。マイケル・ジャクソンの仮装をしたんだけど、もう一人同じ子がいて、彼の方がいい手袋をはめてたんだ。ぼくは怒って、その手袋を自分のと交換してもらったよ。ぼくの手袋には母がくだらないスパンコールを縫いつけてたんだけどね(ごめん、ママ)。あの時から、母は自分の息子がダメな奴だと分かったんだと思うよ。文字通り、怒り狂って叫んだからね。いまでも悔しいぐらいだよ。それはともかく、大人になってからのハロウィン衣装だと、どれがベスト?

TR:ある年、野球実況アナウンサーのハリー・ケリーに扮したことがあるよ。

――「カブス優勝!」の人だね。

TR:ウィル・フェレルのバージョンのハリー・ケリーだったんだけどね。

www.youtube.com

――みんな、気づいてくれた?

TR:話すと分かってくれたよ。ウィル・フェレルのコントのセリフをマネしたからね。大昔のことだからどんな声でやったか忘れてしまったけど、「お尻にサンドイッチを入れたい」っていうセリフだよ。ウィル・フェレルはよく、こういう意味不明なことを言うんだよね。ちなみにその時スマッシング・パンプキンズのジェイムス・イハと一緒だったんだけど、彼は「オズの魔法使い」のドロシーの仮装をしていたよ。

――見るのが怖いね。今年は何の仮装をするつもり?

TR:たぶん、自分自身かな。ハロウィンの日はライブだから。

――ドレスアップしないの? みんなでビジネスマンの格好でもすればいいのに。では、最後の質問。好きなホラー映画は?

TR:定番だと思うけど、オリジナル・バージョンの『悪魔のいけにえ』。死ぬほど怖いよ。

――OK、ありがとう。本番直前に邪魔したね。すごく楽しかったよ。幽霊には気をつけてね。

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 以上です。えーと…いったい、なんなんでしょうね、このインタビューは。ホラー映画情報サイトというわけでもないし、インタビューの目的と質問の意図がまったく分かりません(笑)。せっかく楽屋に潜入したというのに、バンドやステージの話はおろか、音楽のおの字もありません。しかし、楽しい内容であることは確かです。とにかく、ハロウィンに記事を掲載するという一点突破で突撃取材したのでしょうか。

 もはや、解説するのもばかばかしいですが(笑)、せっかくなので、いくつか補足をしたいと思います。まず、「Holy Wood (In the Shadow of the Valley of Death)」のレコーディングをおこなったお化け屋敷というのは、奇術師フーディーニが住んでいたという噂で知られる「ザ・マンション」(通称フーディーニ・マンション)という、LAにあるレコーディング・スタジオのことだと思われます。レッチリやスリップノットがレコーディングした場所としても知られています。

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外観はわりと普通

 屋根裏部屋は、いちばん上の塔みたいなところにあるのでしょうか? お化けに会うのも怖いですが、トイレに行くために毎回この高さまで昇らねばならないとしたら、そっちのほうが大変そうです。別の意味で膝が震えそうです。

 想像するだけでほほえましいハロウィンのエピソードですが、まさかの衣装かぶりにより、急遽着替えたというダース・ベイダー姿の写真を見つけました。

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本当はC-3POが良かったよ

 確かに、「あ~あ」という顔をしていますね。3、4才頃でしょうか。これはこれで似合ってますが、本人にとってはそういうことじゃないんでしょうね(笑)。そうとうショックだったに違いありません。同じ部屋の中にちっちゃなC-3POが2体いたと思うと、かわいいですが…。アルミホイルを巻いてくれたお母さんも、きっと残念だったでしょうね。

 ウィル・フェレルバージョンのハリー・ケリー(ややこしい…)は、人気コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」に登場するキャラクターです。上の動画ではゲストの天体物理学者相手に、トンチンカンな質問を浴びせて困惑させています。野球中継の実況アナウンサーが宇宙についての番組を担当しているという設定だけで笑えますが、ハリー・ケリーを知っている人ならさらに面白いのでしょうね(笑)。演じるウィル・フェレルは、日本だと、映画『俺たちフィギュアスケーター』シリーズや『主人公は僕だった』あたりが有名でしょうか。天体物理学者役はなんと、ギョロ目でおなじみ、ジェフ・ゴールドブラムではありませんか! この「サタデー・ナイト・ライブ」、トゥイギーはA Perfect Circleで活動していた2003~2004年頃にハマっていたようで、当時のインタビューでもよくネタにしています。まさか自分でも演じて?いたとは…(笑)。映像で見てみたかったですね。イハの「怖い」ドロシー姿は、ぜひこちらの記事でチェックしてみてください。

 『悪魔のいけにえ』は、いわずとしれたトビー・フーパーの名作です。筆者も大好きな作品ですが、続編やらリメイクやらが多すぎて、初めて手を出す時は誰もが「みんなが言ってるやつは、この作品であってるのだろうか」という不安に陥ります。ロメロの『ゾンビ』と同じパターンです。これからご覧になる方は、くれぐれも1974年の『悪魔のいけにえ』をチェックするよう気をつけてください。

 最後になりますが、やや意外だったのが、トゥイギーが自分のことを「話し下手」と語っていること。このインタビューをはじめ、まったくそんな感じはしないですよね…? むしろ、受け答えが上手で羨ましいぐらいですが、やはり、話し上手、というかメディア対応が異常にうまい人が横にいると、見える世界が違ってくるのでしょうか。

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話し上手な人

 案外、「自分を口下手だと思ってること」が、初期(1990年代~2002年)のトゥイギーのキャラクター形成(質問と関係ない単語を発したり、幼児のように自分の世界に没頭する)に関係しているのかもしれないな…と思いました。まあ、単にドラッグでハイになっていただけかもしれませんけどね(笑)。

 というわけで、幽霊に遭遇したときの対処の仕方がたいへん参考になる、面白いインタビューでした!

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元のサイトでなぜか一番大きく使われていた写真

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バッグの中身、教えて!【後半】(2010年9月21日)

www.youtube.com

続いて後半です。(→前半はこちら

6. Various Artists - Hear 'N Aid

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  ディオのジミー・ベインらの呼びかけで企画がスタートし、1986年に発売されたアフリカ救済プロジェクト「Hear 'N Aid」のアルバム。「ひどいけど、かなりすごいんだよ」と、独特の表現で説明を始めるジョーディに、フレッドが「ちょっと、彼を見てよ」。二人で、ジャケットの裏面に見入っています。

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ストップ、ストップ

 写真には、三人のメンバーが映っています。ジョーディによると「ディオのジミー・ベインと、オジーのために演奏していたけど当時はまだうまくいかなかったルディ・サーゾ*1だね」。さらに公式グッズも紹介されていて、通販で申し込めるようです。チャリティ企画ですから、発売当時はきっとグッズ販売にも力を入れていたのでしょうね。ルディのTシャツ姿にウケるジョーディに、「ぼくも欲しいよ」と便乗するフレッド。「記入して送ってみて、どうなるか試してみよう」という結論になりました(笑)。

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マンソンにも、一着買っとく?

 7. Oasis - Don't Believe The Truth

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 7枚目に登場したのは、いわずとしれたイギリスのロックバンド、オアシスの6thアルバム「Don't Believe The Truth」。ジョーディが大のオアシス好きであることはファンの間では有名で、本人もさまざまな場所で公言しています。オアシスのデビューアルバム「Definitely Maybe」がリリースされたのは1994年。マリリン・マンソンのデビューアルバム「Portrait of an American Family」も同じ年にリリースされていますから、国は違えど、ほぼ同期のような存在でしょうか。年齢的に言うと、ジョーディはノエル・ギャラガー(兄)の4つ下、リアム・ギャラガー(弟)の1つ上です。

 しかし、他のバンドよりもオアシスが好きだとはあまり大きな声で言えないようで…

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「ぼくがビートルズよりオアシスが好きだって言うと、みんなすごく怒るんだ」w

 だって本当なんだからしょうがないよね、もちろんビートルズも大好きだよ! とつけ加えるジョーディですが…これは、少し分かる気がしますよね(笑)。そもそもオアシス自身が大のビートルズファンであり、音楽的にも彼らのフォロワー的な存在として位置づけられていますから、ビートルズ愛する人たちからすると「あの大先輩をさしおいて後輩の方が好きだなんて、けしからん!」って感じでしょうか。

 そんな逆風(?)にもめげない、けなげなジョーディ。「実は…」とわざわざジャケットを脱いで、「もはやオタクだから、タトゥーも入れてるんだ」と、照れ笑いしながら左腕のタトゥーを披露します。はっきりと読み取れる「DON'T BELIEVE THE TRUTH」の黒い文字。おおー。

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フォントにはこだわらない主義

 オアシスのことが本当に好きで好きでしょうがないんでしょうね。「真実を信じるな」という言葉自体も、いかにもジョーディが好みそうな感じです。アルバムの発売は2005年なので、タトゥーは2005~2010年のどこかの時点で入れたのでしょうか。それにしても、バンド名そのものではないにせよ、ミュージシャンがひとりのファンとして他のバンド、しかも上の世代ではなく同世代バンドのタトゥーを入れるって、ちょっと珍しくありませんか? それとも筆者が知らないだけで実はけっこう多いのでしょうか。誰に何と言われようと自分が好きなものに素直になるって、簡単そうでなかなか出来ないですよね。ぜひ見習いたいです。

 8. Queensryche - Rage For Order

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 さて、いよいよ終盤に近付いてきました。「このレコードは本当に素晴らしいよ」といって取り出したのは、クイーンズライクの「Rage For Order」(邦題:炎の伝説)。クイーンズライクは、80年代から活躍するアメリカのヘヴィメタルバンドです。「ヘヴィメタルやクイーンズライクを絶対聴かないような人たちにこのレコードを紹介したんだ。このレコードは1986年発売だけど、みんな、時代をすごく先取りしていて90年代に発表された作品みたいだって言うよ」と熱く語るジョーディ。フレッドもすかさず「これって、『Operation: Mindcrime』より前のアルバムだよね?」と補足します。

 サウンドについて「×××のナイン・インチ・ネイルズみたいな感じ」とジョーディが説明するのですが、「×××」の部分が、筆者にはどうしても聞き取れません。ペ…ぺシュメルガ? 検索すると、”クルディスタンの軍事組織”と出てくるのですが、なんだか物騒ですね。同名のバンドかなにかがあるのでしょうか?「メンバーみんな、おかしな吸血鬼みたいな恰好をしてるんだ」と、しっかりジャケット裏面も紹介。

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 ちょっと見えづらいのですが、確かに吸血鬼のような衣装を着ています。「この写真がネットで見つからないんだよ」と嘆くジョーディ。一生懸命画像検索する姿を想像すると、なんだかほほえましいですね。その後、無事に見つけられたのでしょうか。

9. Stryper - The Yellow And Black Attack

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 さて、いよいよ最後の一枚になりました。聖書の教えを広めるクリスチャン・メタルという、神さまもびっくりなジャンルを開拓したストライパーのデビューアルバム「The Yellow And Black Attack」。1984年の作品です。「本当にこのバンドが好きで」としみじみとレコードに見入った後、「どこまで話していいか分からないんだけど、実はぼく…」。何を言い出すのかと思いきや、

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 「彼らに訴えられたんだ」

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 「・・・」一瞬固まるフレッド。その後…

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 「何だって!? 訴えられた?」

 フレッド、思わず笑ってしまいました。ジョーディも苦笑しています。「そうなんだ、個人的に訴えられたんだ。彼らについて言うべきではないこと――つまり事実じゃないことを、ぼくがテレビで言ってしまったから。面白いと思ってでっち上げただけなんだけど、真剣に受け止められちゃったみたいで…。その時の書類も家にあるよ。最終的には謝罪で解決したけどね」。

 これ、実は証拠(?)映像が残ってるんですよ! 公式な動画ではないのでここには貼れませんが、YouTubeで「Manson TV」と検索してもらえれば、見つかると思います。1998年の映像です。番組開始から19分のあたりで、ジョーディ、というかトゥイギーが「ストライパーのメンバーと一緒にドラッグをやった」と発言しているのです。

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悪ふざけが止まらない

 横でポゴも笑ってます。大勢の観客とカメラを前に嬉々として話してるのですが、はっきり言って、見てる側には嘘だかホントだかまったく分かりません(笑)。嘘だと分かった上で見てみても、本当のことを言ってるように見えます。ジョーディ、嘘つくのうますぎです。これじゃ訴えられるのも無理ない気が…。しかし、訴えられた事実に落ち込むどころか、「ストライパーに訴えられるなんて、かなりクールだよ」と誇らしげに振り返るジョーディ。このあたりの肝の座りようには、やはり唸らされますね。ふざけること、そしてその反応を誰よりも「自分が」楽しむことへの情熱が尋常ではない気がします。きっと同じ気質を持った人間が集まっていたのが、マリリン・マンソンというバンドだったんでしょうね。

 話が少々それたのでもとにもどります。他にも「ストライパーが投げた聖書をキャッチした」(おそらくライブで?)「高校のキャリア・デー(職業について考える授業)にストライパーのベーシストの格好をして行った」とパンチのあるエピソードが次々に繰り出されます。本人いわく「バカみたいに見えた」とのことですが、「それ、写真撮らなきゃ!」と食いつくフレッドに、「うん、持ってるよ。黄色いスパンデックスをはいてて…」。うわー、見たいですね! ストライパーのベーシストであるティム・ゲインに扮したというその写真は引き伸ばして自宅の壁に貼っていたそうで、「ちょっと有名人の名前をひけらかすみたいだけど…」と恐縮しつつ、「感謝祭のディナーにウィーザーリヴァース・クオモがやってきて、彼や他のゲストのために、ぼくが自分の家で七面鳥を料理したんだ。彼が壁の写真を見て、”昔の自分にそっくりだ”と言ってたよ」。

 その時の写真ではありませんが、こんな画像を見つけました。

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ほぼ蜂

 これいったい何かというと、なんと、実際にストライパーのティム・ゲインが着用した衣装を着ているジョーディなんです。どういう経緯でいつ着用したのかは分かりませんが(体型的にマンソン時代?)、もしこんな格好で高校に行ったのだとしたら、なかなかの強者です。全米のメタル・キッズが、同時期に似たようなことをしていたのでしょうか。この姿でジョーディが「将来なりたい職業は、ロックスターです」的なことを、先生やクラスメイトの前で目を輝かせながら語ったのだろうか…と想像すると、楽しいですね。

 というわけで、以上の9枚のレコードがジョーディの「バッグの中身」でした。いや~、とにかく聴いている音楽の幅が広いですね! 気心知れたフレッドが聞き手ということもあってか、自分のいろんなエピソードもからめながら、とてもリラックスした表情で語っているのも印象的でした。

 で、これで終わりかと思いきや、この後の終わり方がまた、いいんですよ! 「これがぼくの”バッグの中身”の全てさ」とクールに締めたジョーディに、レコードの趣味の良さに素直に感嘆したらしいフレッドが、「さすがだね、ジョーディ」と素敵な誉め言葉を贈ります。それを聞いたジョーディ、もう終わりだと思って気を抜いていたのか、一瞬「そうだね」と聞き流しそうになるのですが…

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いま、なんつった?

 フレッドが自分を褒めてくれたことを理解した瞬間、

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「ホント??」と思わず聞き返します。それに対してフレッドが「ホントだよ」とまっすぐに答えたもんだから、

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「ありがとう、フレッド」

 と、この表情! 超嬉しそうです(笑)。さらに、これだけでは終わらない褒め上手なフレッド。間髪入れずに「ぼくまですごく誇らしいよ」と、これまたまっすぐに賛辞を送ったもんだから、ジョーディは…

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 もう、笑顔が止まらなくなってしまいました。よほど嬉しかったんでしょうね(笑)。この表情をとらえたカメラ、すばらしい! それ以上に、こんなに素敵な誉め言葉を(横顔しか見えませんが)まったく照れずに伝えたフレッドも、すばらしいですね。さらりとこんなことが言えるなんて、フレッド…あんた、なんてイケメンなんだ! レコードを紹介している間は終始落ち着いた態度だったジョーディでしたが、思いがけないストレートな誉め言葉に、突然、まるで先生にほめられた男の子みたいになってしまったのでした。

 以上、たった7分間なのに1時間ぐらいの動画を見たと錯覚するぐらい楽しさいっぱいの「What's In My Bag?」でした。

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最後の瞬間まで笑い止まらず

★★目次★★

*1:これはジョーディの勘違いで、実際にはルディー・サーゾではなくクレイグ・ゴールディが映っているようです。

バッグの中身、教えて!【前半】(2010年9月21日)

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 バッグの中身を教えて!…といっても、雑誌で見かける「今日は私がいつもバッグに入れてるコスメやポーチを公開しちゃうよ☆」なアレではありません(ジョーディのメイク道具は一度見てみたい気もしますが)。

 独立系レコードチェーンAmoeba Musicが送る「What's In My Bag?」。毎回さまざまなアーティストをゲストに迎え、お買い物中に見つけたものを教えてもらうという人気シリーズに、ジョーディが登場。ハリウッドにある店舗の一角で、楽しそうにレコードを紹介していました。どうやら気になったものだけではなく、すでに持っているお気に入りのレコードもまざっている様子です。

 それでは、見ていきましょう。

 まずはジョーディの紹介から。司会者に「マリリン・マンソンやア・パーフェクト・サークルの…」とバンド名を挙げられて、さりげなく「たまにナイン・インチ・ネイルズもね」と付け加えるジョーディ。律儀ですね。

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ひとつ、忘れてない?

1. The Who - Quadrophenia

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 1枚目は、「恥ずかしいんだけど、お母さんがいつもザ・フーを聴いていたからハマったんだ」というザ・フーの「Quadrophenia(邦題:四重人格)」。最近観た映画も気に入ったよ、と言っているのは、このレコードをもとに作られた『さらば青春の光』(1973)のことですね。

 ジョーディと司会者が「きみもこのレコード好きだよね?」「大好きだよ」と親しげにやりとりしているので、二人はもともと知り合いなのか…?と思って司会者の名前を検索したら、なんと、2010年から2014年までマリリン・マンソンのベーシストを務めていたフレッドではありませんか。素顔だから全然分からなかったよ! 知り合いも何も、この時同じバンドで一緒に活動している二人なのでした。Goon Moonのサポートも務めていたみたいですね。

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フレッド(メイク後)

2. Stars of the Lid - The Tired Sounds of Stars of the Lid

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 次に手にとったのは、Stars of the Lid の「The Tired Sounds of Stars of the Lid」。「他のレコードほどじゃないけど、大好きだ。眠るのにもぴったりだよ」。調べたところ、トータル再生時間が2時間を越える3枚組のアンビエント・アルバムのようです。

 この部分、筆者の英語力があやしくてどうもスッキリ理解ができないのですが、ジョーディは「眠るためにわざわざこれを手に入れるのは無意味だよ。だって、ディスクを変えるにはずっと起きてなくちゃいけないからね。裏返すと、3枚組だから6回ってことだよね?」と言っているのでしょうか…? いや、それならフルで聴かずに途中で眠ればいいんじゃ…(笑)? その後「It's a lot of people, it's a lot of work, so...」と続けているのも、残念ながら筆者の英語力ではいまいち理解しきれず。

「みんなそんなヒマじゃないしね!」的なニュアンス?

3. Venom - Welcome to Hell

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 出ました、ヴェノム! 他のところでも、ジョーディが大きな影響を受けたと語っている元祖ブラックメタルのスリーピース・バンドです(正確には、この次のアルバム「Black Metal」からブラックメタルというジャンルが誕生)。

「このレコードが欲しくなる全ての理由が、ここに書いてあるよ」と、ジャケット裏面の文字が映るようにカメラに寄るジョーディ。

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見て見て、ここよ

 実は筆者もこのレコードを持ってるんですが、まあ、見てください。 

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クロノス:ブルドーザーベース&ボーカル
マンタス:チェーンソーギター&ダイブ
アバドン:ドラム&核弾頭

 おバカですね(笑)。たしかに、これだけで心を持っていかれます。ちなみにこのメンバー紹介の下には、「このレコードに傷や歪み、汚損があった場合は、捨てて新しいものを買ってください」と書いてあります。ジョーディも保証している通り、「Welcome to Hellは間違いない!」です。

4. Alain Goraguer - La Planete Sauvage

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 4枚目は、1973年に公開された長編アニメーション『ファンタスティック・プラネット』のサウンドトラック盤。この映画、独特な魅力からコアなファンが多く、日本でも2021年にリバイバル上映されていました。フランス語の原題を読み始めたはいいが「SAUVAGE」の発音が分からず、適当にごまかすジョーディ(笑)。

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なぜ読んだ

 おそらく普通の人にとってはトラウマ級の衝撃を受けるダークな内容なのですが、ジョーディいわく「どんなサントラだったか覚えていないけどこの映画は大好きで、観るとリラックスできるんだ。だからきっと音楽も変だと思って」。さすがですね。

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リ、リラックス…?

5. W.A.S.P. - Animal (F**k Like A Beast)

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  5枚目はW.A.S.P. の「Animal (F**k Like A Beast)」。こりゃまた、すごいジャケットですね! 股間からノコギリ出てますけど…。このレコードにはいろいろと思い出があるらしいジョーディ。「よく冗談で言っていたんだけど、この作品はぼくたちーーつまりぼくとマリリン・マンソンに影響を与えたんだ。なぜかというと、ちょっと馬鹿げていて、ホラー・ロックみたいだから」と、ここでもジャケット裏面をカメラに見せるジョーディ。

 さらに、「ぼくたちはいつもナイン・インチ・ネイルズをからかってたんだ。彼らが "fuck you like an animal "のアイデアを思いついたのは、この"fuck like a beast "からだってね」。これは、ナイン・インチ・ネイルズの「Closer」の歌詞のことですね。まさにこの曲が収録されているアルバム「The Downward Spiral」がリリースされた1994年、マリリン・マンソンはオープニングアクトとしてナイン・インチ・ネイルズと一緒にツアーを回っていますから、からかう機会はたくさんあったにちがいありません。

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オレの話、してる?

 話を続けるジョーディ。「ギターのクリス・ホルムズは――"The Decline of Western Civilization Part II"を観たことがある人なら分かると思うんだけど、彼がプールにいる素晴らしいシーンがあるんだ。プールサイドには彼の母親がいて、クリスはウォッカを2~3本くらい一気に飲み干していて…。すごく不穏で悲しくて、そして面白いんだ」。この作品、日本では『ザ・メタルイヤーズ』というタイトルで公開されたドキュメンタリー映画みたいです。

 お酒に溺れる理由を語るクリスの姿に、彼なりにいろいろ思うところがあったのでしょうか。

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ジョーディも悲しそうです

 長くなりそうなので、いったん区切ります。→後半へつづく

★★目次★★