前年2003年に発売されたアルバム『Thirteenth Step』が全米ビルボード・チャート2位を獲得するなど好評を博す中、ツアーで世界中を飛び回っていたア・パーフェクト・サークル。日本での5公演(3月2日~6日)を終え、国内ツアーへと旅立つ直前の2004年3月15日、アメリカのテレビ局NBCの人気深夜トーク・バラエティ番組「ザ・トゥナイト・ショー・ウィズ・ジェイ・レノ」に出演し、ライブ演奏していました(現地放送時間は23:35~)。
披露したのは『The Outsider』一曲のみでトークもなし…と出演時間こそ短いものの、パフォーマンスがあまりにも素晴らしく、圧倒されます。メイナードのボーカルはもちろん、ビリー・ハワーデル&ジェイムス・イハのギター、ジョーディのベース、そしてジョシュ・フリーズのドラムがずっしり体に響いてくるヘヴィな演奏です。
普段、公式な動画以外はリンクを貼るのを控えているのですが、今回はみなさんに見てもらいたい動画が同内容かつほぼ同じタイトルで二種類あるため、直接紹介することにしました。
まずは、高画質&高音質の(ただし、惜しいことに縦横比が若干違っています)こちらのバージョンで、彼らの演奏をじっくりお楽しみください。
どうでしょうか? 素晴らしいですね!! メイナードのTシャツと髪型以外はいっさいふざけていない、最高の演奏です。ジョーディとイハの表情はほとんど分かりませんが、そんな小さなことを気にするのもばかばかしくなるぐらい、パワフルなパフォーマンスです。
さて、注目は演奏後です。沸き起こった歓声に包まれて、ジェイ・レノが画面右側から「ありがとう、ア・パーフェクト・サークル!」と声をかけながら彼らのもとにやってくるのですが、場所的に近かったこともあってか、誰よりも早くそれに気付いた様子のジョーディ。
ちょっと後ろに振りかぶってから、かなり積極的に握手しにいきました(笑)。
やや内股気味の前のめりな体勢でジェイ・レノと握手を交わすジョーディを、少し離れたところからビリーが見守っています。
握手後、他のメンバーの方へと向かうジェイ・レノの後ろで、嬉しそうに笑顔を浮かべるジョーディ。
で、次にビリー・ハワーデルがジェイ・レノと握手をし終わったところでこの動画は終わるのですが…
今度は、こちらの動画をご覧ください。というのもこちらの動画、上のものに比べると音質・画質こそやや劣るのですが、ラスト10秒ほど続きがあるのです。
ビリーと握手したさっきの場面の後、ジェイ・レノが誰かを呼び込みました。
すると・・・画面右側からブルーのTシャツ姿の男性一団が列を作ってぞろぞろ登場しました。ジョーディはすでに、一人目と握手を交わしています。
そのまま、まるでサッカーの試合後のように順番に握手を交わしていくア・パーフェクト・サークルと青シャツチーム。ジョーディは、上から振りかぶる独特のスタイルで、視線を落としたまま、確実に心のこもってなさそうな適当な握手をしています(笑)。
青シャツたちの列が途切れないので、だんだんジョーディたちの姿が見づらくなってきました。そんな中、列の後ろに、ひときわ体の大きな男性がやってきました。グレーのTシャツを着ています。
映像では後ろ姿だけなので分かりづらいのですが、俳優のベン・アフレックです! ジェイ・レノが『Jersey Girl(邦題:世界で一番パパが好き!)』が今週末公開とアナウンスしているので、映画のプロモーションのため、この日番組に出演していたようですね。画像も発見しました。
さて、さっきまで超適当な握手をしていたジョーディの姿をご覧ください。
なにか言葉を交わしているようにも見えますね。ジョーディ、あきらかに嬉しそうです。それにしても、ベン・アフレックがデカいですね! いったいどれぐらい身長があるのかと思って調べたら、192cmでした。そりゃあ、ジョーディも見上げる体勢になるわけですね。
というわけで以上、相手への興味度が正直に態度に表れてしまうジョーディの姿が面白い、「ザ・トゥナイト・ショー・ウィズ・ジェイ・レノ」でした。ちなみにこの出演回のことが、『Thirteenth Step』発売日からちょうど16年後の2019年に記事になっていたので、翻訳を添えて紹介しておきます。
ア・パーフェクト・サークル、「トゥナイト・ショー」で『The Outsider』を熱演(2004年)
メイナード・ジェームズ・キーナン、ビリー・ハワーデルらが、深夜番組で『Thirteenth Step』からのシングル曲を披露
2019年9月16日|文:Revolver
2003年9月16日、ア・パーフェクト・サークル(APC)は、2000年のデビュー作『Mer de Noms』に続く2ndアルバム『Thirteenth Step』を発表した。本作はボーカルのメイナード・ジェームズ・キーナンがトゥールの『Lateralus』ツアー中に移動先で作曲を開始し、その後スタジオでの共同作業を経て完成。ビルボード・チャート200で2位にランクイン、3枚のシングル『Weak and Powerless』『The Outsider』『Blue』がヒットするという後押しもあって、プラチナアルバムとして認定された。
『Thirteenth Step』の発売から半年後となる2004年3月15日、APCは「ザ・トゥナイト・ショー・ウィズ・ジェイ・レノ」の音楽コーナーに2組目のゲストとして出演し、『The Outsider』を演奏した。2004年11月に発売されたDVD『aMOTION』のコメンタリーで、キーナンはこの曲が「自分の友達が(鬱や自殺願望に)苦しんでいたり、愛する人が困難な状況に置かれている時、その状況を全く理解せずに足首の捻挫程度に考える人間の視点で歌われている。そういう人たちは、ただ相手を見捨てるんだ」と語っている。「トゥナイト・ショー」でAPCは、まさにこの強烈な曲にふさわしい、痛みに満ちた激しいパフォーマンスを披露した。キーナンはステージを影から支配し、ギタリスト/ソングライターのビリー・ハワーデルやベーシストのジョーディ・ホワイト(別名マリリン・マンソンのトゥイギー・ラミレス)らバンド・メンバーがまわりを固めている。上の動画(筆者注:この記事の最初の動画と同じものです)でぜひ確かめてほしい。
メイナード・ジェームズ・キーナンとビリー・ハワーデルが一緒にウィッグを買いに行く動画はこちらからどうぞ。
おまけ
★★目次★★